ピコレーザーは、ピコ秒(1兆分の1秒)というきわめて短い時間だけ照射することで、シミのもとになるメラニンを細かく砕くことをねらったレーザー治療です。周囲の組織への熱の影響を抑えやすく、従来のレーザーに比べてダウンタイムが短くなりやすいとされています。ここでは、その仕組みと得意・不得意、治療回数の考え方を、私・院長の今井が解説します。

ピコレーザーとは? 「ピコ」は時間の単位です

ピコレーザーの「ピコ」は、時間の単位である「ピコ秒」から来ています。1兆分の1秒というごく短い時間だけ光を当て、メラニンを衝撃波のように細かく砕く。これがピコレーザーの基本的な仕組みです。

従来のQスイッチレーザーはナノ秒単位で照射しますが、ピコ秒はその1000分の1です。照射時間が短いほど熱が周囲へ広がりにくく、狙った色素だけに作用させやすいと考えられています。理論上、肌への負担やダウンタイムが軽くなりやすい点が、この治療の特徴です。

ピコレーザーが得意なシミ・注意が必要なシミ

比較的得意とされるもの

肝斑(かんぱん)には慎重な見極めが必要です

頬に左右対称に広がる肝斑は、扱いに注意が必要です。設定を誤ると、かえって濃くなってしまうことがあるためです。肝斑に対応できる照射モードもありますが、まず「そのシミが本当に肝斑かどうか」を診断することが、治療そのものより先に来ると私は考えています。

何回で効果が出る? 1回では終わらないことが多い

正直にお伝えすると、ピコレーザーは1回で完了しないことが多い治療です。シミの種類や深さ、肌の状態によって必要な回数は一人ひとり異なります。

もし「1回で確実に取れます」と断言されたら、私なら少し立ち止まって考えます。効果には個人差があるのが医療の前提です。診察でシミの状態を確認し、無理のない治療計画を立てることが結果的に近道になります。

ダウンタイムは「照射の仕方」で変わります

「ダウンタイムなし」と紹介されることもありますが、実際には設定次第です。

「何を、どのくらいの強さで当てるか」を診察で決めることが、仕上がりにもダウンタイムにも直結します。

クリニック選びで確認したいポイント

ピコレーザーを導入するクリニックは増えており、機器があること自体は珍しくありません。大切なのは、肌を診て使い分けられるかどうかです。私が患者の立場なら、次の点を確認します。

まとめ:診断が先、照射は後

ピコレーザーは、シミやくすみに対して有力な選択肢のひとつだと私は考えています。ただし万能ではありません。自分のシミが何なのかを正しく診断してもらったうえで、納得できる計画を立てる——それが最も大切です。気になる方は、まずカウンセリングでご相談ください。

※自由診療(保険適用外)です。効果・ダウンタイムには個人差があります。施術のリスク・副作用については診察時にご説明します。